2017.09.12

印紙税・消費税とは?わかりやすく解説|不動産経営に役立つ税金のお話

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今回は、誰しも一度は納税したことがある「印紙税」と「消費税」についてです。
「え?今更?」なんて思うべからずです。

どちらの税金も実はあまり認知されていないことがあり、意外と「そうだったんだ」なんて思わされることが多いのです。
普段から求められるがままに支払っているため、または支払うのにさほど苦労する金額ではないため、あまり深くまで気にしたことではないであろう印紙税と消費税。

賃貸経営を始めとする不動産においてのそれらは節税こそしづらいものの、ちゃんと意味があって課税されているものであり、私たちにもメリットのある税金です。

印紙税と消費税はなぜ課税されるの?

消費税の目的

私たちの生活の最も身近に存在しているのが消費税です。
これまでに何度も「消費増税前の駆け込み需要!」なんてニュースを見かけたことがあるかと思いますし、その度に「数%なら別に大したことではないかな…」なんて感覚の方もいらっしゃったかもしれません。

そもそも消費税とは、今や100兆円を超える社会保障費を賄うために課税されるもので、2016年の税収額は16.8兆円となっています。
「何でものを買うだけで税金が…?」なんて思った事は誰しもあるかと思いますが、高齢化が進む中での社会保障費の1割以上を賄ってくれていますので、大変重要な税金であると言えます。

印紙税の目的

続いて、印紙税についてです。
分かりやすい例としては、家電量販店で高い家電を購入した際の領収書に張り付けられている「収入印紙」ですが、あれはまさに印紙税をお店側が納税したという事なのです。

現在では印紙税法が改正されて、5万円未満の領収書には印紙税が不要とされていますが、つまりは「何かと書類に張り付けられている収入印紙って何?」と思われたことがあるかもしれません。

印紙税とは、「その取引の背景には利益が生じている」という事実に対して、「取引の事実と法的な関係性を明確、且つ安定化させる」という目的があります。

登録免許税の回でもお話させていただきましたが、「その税金を支払う事で法的な権利を主張できる」というのが登録免許税でしたが、それと似たような意味を持っているのが印紙税と言えるかもしれません。
また、印紙税そのものが取引を行う人に担税力がある、つまり「軽度の税金なら支払えるだろう」という事で課税されているものでもあります。

印紙税と消費税。税率は同じなの?

消費税については言うまでもなく、2017年時点では8%となっています。
100円の物を買えば8円が課税されるという事ですね。
そんな消費税率を改めて考えた時に「じゃあ、1000万円の土地を購入したら80万円の消費税がかかるの!?」なんて思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、それは違います。

消費税の課税対象

消費税とは、「物やサービスの消費をする対価として金銭を授受した時に課税される税金」です。
つまり言い換えると、500円のハンバーガーという食品を消費するために40円の税金がかかるという理屈ですが、不動産においては「消費する」という概念が土地と建物、賃貸借では違ってきます。

土地の売買については、所有権の権利関係を移転する程度で何かを消費するわけではありませんので非課税となります。
建物の売買についてですが、これは建物という消費物がありますので課税対象となります。

残る賃貸借などについてですが、実はここが考え方が難しくなるため、また別の機会にとさせていただきたいと思います。
少なくとも、不動産会社に支払う「仲介手数料」は、物件紹介から契約までといったサービスの提供と消費をしている事になりますので、課税対象となります。

印紙税の課税対象

お話は変わりまして、印紙税についてです。
印紙税の目的は取引を明確化させるためのものであると申し上げましたが、契約書や領収書の発行をしたならば必ずその書面の種類に応じた収入印紙を添付する必要があります。
極論、口約束で取引を行うのであれば書面が発行されませんので、印紙税代を節約できるという理屈にもなりますが、言い換えればそれは「印紙税を払わない代わりに、取引の事実、法的関係性を自ら放棄している」とも言えるでしょう。

さて、不動産の取引における主な印紙税は以下のとおりとなっています。

「不動産売買における印紙税」

100万円~ 500万円:1,000円
500万円~1千万円:5,000円
1,000万円~5,000万円:1万円
5,000万円~1億円:3万円
1億円~5億円:6万円

「金銭消費貸借契約における印紙税(アパートローンなどを使う場合)」

100万円~500万円:2,000円
500万円~1,000万円:1万円
1,000万円~5,000万円: 2万円
5,000万円~1億円:6万円
1億円~5億円:10万円

「各取引における代金の領収書」

5万円未満:非課税
~100万円:200円
~200万円:400円
~300万円:600円
~500万円以下 1,000円
~1,000万円:2,000円
~2,000万円:4,000円
~3,000万円:6,000円
~5,000万円:1万円
~1億円:2万円
~2億円:4万円
~3億円:6万円
~5億円:10万円

賃貸経営における印紙税と消費税

ここまで、印紙税と消費税の内容を解説させていただきましたが、お話の中で「家賃」に対する税金がほとんど出てこない事を疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。
まず先に、結論から申し上げます。

家賃に消費税はかかりません

これまでに賃貸物件に住んだことのある方も、「そう言われれば」なんて思うかもしれませんが、消費税と一緒に家賃の振り込みをしたなんて事もないでしょう。
これは、不動産業界の慣習や何となくそのようになっているのではなく、ちゃんとした根拠があります。

国税庁のホームページより

まず、国税庁のホームページには以下のような文言が掲載されています。

「地代」

土地の譲渡や貸付けは、消費税の課税の対象とならないこととされています(非課税取引)。なお、土地の貸付けのうち、貸付けに係る期間が1か月に満たない場合及び駐車場その他の施設の利用に伴って土地が使用される場合は、非課税にはなりません。
事務所などの建物を貸し付ける場合の家賃は課税の対象となります。この場合、家賃を土地部分と建物部分とに区分している場合でも、その総額が建物の貸付けの対価として取り扱われます。
なお、住宅用としての建物の貸付けは、貸付期間が1か月に満たない場合などを除き非課税となります。ただし、契約において住宅用であることが明らかにされているものに限ります。

「家賃」

事務所などの建物を貸し付ける場合の家賃は課税の対象となります。この場合、家賃を土地部分と建物部分とに区分している場合でも、その総額が建物の貸付けの対価として取り扱われます。
 なお、住宅用としての建物の貸付けは、貸付期間が1か月に満たない場合などを除き非課税となります。ただし、契約において住宅用であることが明らかにされているものに限ります。

引用:国税庁「地代、家賃や権利金、敷金など」

「建物の賃貸借契約書」
建物の賃貸借契約書には、印紙税はかかりません。ところで、建物の賃貸借契約書の中には、その建物の所在地や使用収益の範囲を確定するために、敷地の面積が記載されることがありますが、このような文書も建物の賃貸借契約書であるとして印紙税はかかりません。
しかしながら、その敷地についての賃貸借契約を結んだことが明らかであるものは、印紙税額の一覧表の第1号の2文書「土地の賃借権の設定に関する契約書」に該当することになります。

参考:国税庁「建物の賃貸借契約書」

このように、「部屋を借りて住む」という賃貸借契約においては印紙税も消費税もかかりません。
それぞれの解釈には色々な意見がありますが、消費税については「人が活きていく上で最低限必要な物」として認知されている事からの社会的配慮であるという見方が強いようです。

ただし、その建物をお店や事務所として借りる場合の消費税や、印紙税については土地の賃貸借契約の場合は課税対象となりますので、注意が必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
普段何気なく支払っている印紙税と消費税ですが、意外にも奥が深いものだという事がお分かりいただけたかと思います。
消費税は当初3%から始まり、これまでにも「使い道が不明瞭だ!」「課税対象が明確ではない!」など様々な議論がされてきましたが、それほどに身近でありつつも考え方が難しいものなのです。
別の機会に不動産経営における消費税については別途解説させていただきたいと思いますが、「何でこんなものに税金が…」なんて思っても、実は国全体として取り組んでいる、国民の生活を安定させるためには必要な税金であるという前提は忘れたくないものですね。

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