2017.11.6

不動産売買の仲介手数料、計算方法の解説

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不動産オーナー様やこれから引っ越しを考えている方にとって、不動産取引に関わる費用をどう抑えていくかは、賃貸オーナー様にとってはキャッシュフローの面で、新居を持とうとお考えの方にとっては貯蓄という面で重要なものになるでしょう。

不動産を取得するにあたって必要になる費用は以前に別の記事でもご紹介させていただきましたが、仲介手数料については、内容を分かりやすくするために詳細な説明を省略させていただきました。

ただ実は、仲介手数料というものは「○○の何%!」と簡単に計算できない場合があります。
特に売買においては、仲介手数料の考え方を間違って把握してしまっている方もいらっしゃいますので、今回は改めて、仲介手数料の仕組みについて解説させていただきたいと思います。

不動産売買の仲介手数料には上限額が定められている

多くの方の認識では「不動産売買の仲介手数料は3%」というのが常識のようになっているかと思いますが、ただ実は、正確な回答をせよと求められた場合は「3.24%+6.48万円」が正解となります。

「.24%」と「+6.48万円」という部分については後ほど解説させていただくとして、仲介手数料を「3%」を考えたとしても本質からかけ離れた全くの不正解ということではありません。
むしろ、キャッシュフローや大体の費用を簡易的に計算するということであれば問題ないでしょう。

では、この「3%」という数字ですが、何か根拠があってのものなのでしょうか。

不動産売買における仲介手数料は宅地建物取引業法(以下、宅建業法)により定められており、不動産業者は上限を超えて仲介手数料を受領することはできません。

よって、3%という数字にもしっかり根拠はあるのです。
それについての法令の条文は以下のとおりです。

(報酬)
 
第四十六条
宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買、交換又は貸借の代理又は媒介に関して受けることのできる報酬の額は、国土交通大臣の定めるところによる。
 
2  宅地建物取引業者は、前項の額をこえて報酬を受けてはならない。

引用:e-Gov「宅地建物取引業法」

このように、宅建業法では不動産業者が受け取る仲介手数料を「国土交通省(旧:建設省)の告示による報酬額に抑えなさい」と定めています。

では、国土交通省の定める報酬額はどのようになっているのでしょうか。

(売買又は交換の媒介に関する報酬の額)
 
宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買又は交換の媒介に関して依頼者から受けることのできる報酬の額は、依頼者の一方につき、それぞれ、当該売買に係る代金の額、又は当該交換に係る宅地若しくは建物の価額を次の表の上欄に掲げる金額に区分して、それぞれの金額に同表の下欄に掲げる割合を乗じて得た金額を合計した金額以内とする。
 
二百万円以下の金額 百分の五・四
二百万円を超え四百万円以下の金額 百分の四・三二
四百万円を超える金額 百分の三・二四

引用:国土交通省「昭和45年建設省告示第1552号」

条文とは何かと見づらいものですが、上記をアラビア数字に直すとつまり、不動産業者が受け取る額は、「取引額が200万円までの部分は5.4%」「取引額が200~400万円の部分は4.32%」「取引額が400万円を超えたら3.24%」という事になります。

ここで既に、多くの方の認識である「3%」とは違う数字が多く出てくるわけですが、不動産売買で400万円以下のものもあまり数は多くないために、一般的な認識として「3%」という数字が一人歩きしているような状態なのです。

よって、戸建てや投資用物件の購入を考える際には「3.24%」という数字で計算した方が、より正確な仲介手数料を求められる事になります。

仲介手数料報酬額の小数点以下の数字は一体何?

では、「.24%」とは一体何でしょうか。

仲介手数料の消費税

小数点以下の部分は消費税です。

上記の「~200万円5.4%」で考えてみましょう。
購入価格200万円の5%、つまり10万円が消費税の課税対象になるわけですが、10万円は200万円という価格の1/20です。

200万円という取引に消費税を課税すべきところ、実際に不動産業者が受け取っているのはその1/20にあたる10万円ですから、8%という消費税を100とするなら、消費税も1/20で計算しなければならず、結果「0.4%」が200万円までの取引をした時の消費税分となるのです。

もちろん、その他の4.32%も3.24%も同じ理屈です。
数字の計算となると少々混乱しそうですが、消費税8%の1/20と言った方が分かりやすい方もいらっしゃるかもしれませんね。

あまり知られていない仲介手数料の「+6.48万円」の正体

さて、仲介手数料の上限と消費税の考え方についてはご理解いただけましたでしょうか。
続いて、先に仲介手数料の謎として残る「+6.48万円」について解説させていただきます。

この6.48万円という数字ですが、「.48」は6万円に対する消費税ですので、続くご説明の中では省略させていただきます。

ともあれ、不動産屋さんに「仲介手数料はいくらですか?」と聞くとほとんどの担当者が「3%と消費税と6万円です」と答える事でしょう。
仲介手数料の仕組みについてご存知ない方は「6万円上乗せしてる!」「宅建業法違反では!?」なんて思われるかもしれませんが、そうではありません。
実は6万円という数字は、「速算式」と呼ばれる、仲介手数料を「速く」「正確に」計算するためには必要であるため表記されているのであって、不動産業者が儲けようと思って上乗せしているのではないのです。

仲介手数料の計算方法

試しに、一般的な認識による仲介手数料と、上記までに解説した仲介手数料の上限額との計算で比べてみるとその謎が解けます。
早速計算をしてみましょう。

例1:物件価格が1000万円だった場合
 
(一般認識)
1000万円 × 3% = 「30万円」
 
(正確な計算)
1000万円のうち200万円までの部分  200万円 × 5% = 10万円
1000万円のうち200~400万円までの部分  200万円 × 4% = 8万円
1000万円のうち400万円を超える部分  600万円 × 3% = 18万円
 
10万円 + 8万円 + 18万円 = 「36万円」
 
差分6万円

このように、一般的な認識と正確な計算で求めた金額には「6万円」の差が生じます。
ここで6万円が出てきてハッとされた方も多いかと思いますが、試しに物件価格が3000万円だった場合や、4321万円というキリの悪い価格の場合についても見てみましょう。

例2:物件価格が3000万円だった場合
 
(一般認識)
3000万円 × 3% = 「90万円」
 
(正確な計算)
200万円 × 5% = 10万円
200万円 × 4% = 8万円
2600万円 × 3% = 78万円
 
10万円 + 8万円 + 78万円 = 「96万円」
 
差分6万円
例3:物件価格が4321万円だった場合
 
(一般認識)
4321万円 × 3% = 「129万6300円」
 
(正確な計算)
200万円 × 5% = 10万円
200万円 × 4% = 8万円
3921万円 × 3% = 117万6300円
 
10万円 + 8万円 + 117万6300円 = 「135万6300円」
 
差分6万円

お分かりいただけましたでしょうか。
仲介手数料を正確に求める場合には、上記のように金額部分を分けて計算した結果を最後に合算して求める必要があり、物件探しの都度これらの計算方法で求めていると大変手間になります。

そこで「+6万円」という数字の不思議を利用して、「3%+6万円」と計算した方が楽ですよということで、物件詳細にはそのように記載されていたり、不動産会社の担当者もそのように上記のように答えるのです。

不動産売買の仲介手数料は高い?安い?

数字がたくさん出てきましたので、人によっては難しいと感じられるかもしれませんが、その場合は、「400万円以上の物件の仲介手数料は3.24%+6万円である」という事さえ覚えておけば問題ありません。

しかしながら実際に計算してみると、一般の方の年収の1/3程度が仲介手数料として必要になるわけですから、決して安いと言えるものではないでしょう。

実は、上記までに解説させていただいた仲介手数料は、あくまで「上限」です。
逆に言うと、この上限を超えてはいけないというだけであって、下げる分には問題ないのです。

とはいえ不動産業者に限らずですが、わざわざ安い商売をしようという人はほとんどいないでしょうから、不動産業界での慣習として「3.24%+6万円」という数字が絶対的な常識として存在してきたのです。

これを高いか安いかというと世の中の意見は分かれるところですが、近年では、仲介手数料を半分にするなどの施策で顧客獲得を行う企業も増えていますので、長きにわたって絶対的なものとして存在していた仲介手数料にも変化が現れたと言えるのかもしれません。

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