2017.10.11

土地の価格は4種類!知っておきたい土地価格の違い

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夏も終わりに近付くと、毎年話題になるのが基準地価の最新データの発表ですが、先日、地価調査発表内容を少々掘り下げてお話をさせていただきました。

それらの記事をお読みいただいた方はお気づきかと思いますが、特に詳しいご説明をさせていただいていなかった「基準価格」「公示価格」といったワードが出てきていたのを覚えていらっしゃいますでしょうか。
実は他にも「路線価」「固定資産税評価額」といった種類もあり、これらはそれぞれ、特定の目的のために設定されている土地の価格です。

今回は、これらの土地価格の種類と、その違いを解説させていただきたいと思います。

土地価格の種類が分けられるワケ

まず、冒頭でもご説明させていただいた通り、一般的に土地の相場を見るための公的な土地価格というものが4つ存在します。
その一覧が以下です。

4つの土地価格

公示地価
基準地価
路線価
固定資産税評価額

これら4つは利用の目的も違う上に、公表される日や価格を決める機関も違いますので、自分の目的に沿って利用する地価を選ぶことが必要です。

ではなぜ、こんなに種類があるのでしょうか。
上記にてその答えをお伝えしているとも言えますが、土地の価格というものは一般的な不動産取引の相場の参考とするだけでなく、相続税や固定資産税額の算出、公共施設の建設費用の目安、不動産鑑定士の基準にするなど、様々なシーンで活用されるものですので、その目的に合わせた基準となる価格を決める必要があるのです。

また、これらの土地の価格を決める機関もそれぞれ違うわけですが、つまりは、その機関で必要としている土地の価格に対する趣旨が違うため、種類も実際の価格にも違いがあるのです。

では、これらの違いをそれぞれ見ていく事にしましょう。

公示地価とは

公示地価は最も一般に認知された土地の価格と言えるかもしれません。
ニュースでも公示地価の発表の時期には、今年の日本の行方を占うかのように様々な報道がされますが、それほど注目されるのが公示地価なのです。

公示地価の概要

公表日:毎年3月下旬
基準日:1月1日時点
調査地点数:26000地点
決定機関:国土交通省土地鑑定委員会
目的:(以下、国土交通省HPより抜粋)
・一般の土地の取引に対して指標を与えること
・不動産鑑定の規準となること
・公共事業用地の取得価格算定の規準となること
・土地の相続評価および固定資産税評価についての基準となること
・国土利用計画法による土地の価格審査の規準となること
 
参考:国土交通省「地価公示」

上記のとおり、年度初めに日本全国の土地価格の基準となる、国内の不動産取引全体の指標となるものが公示地価です。
複数名の不動産鑑定士による調査にて決められるもので、公平性といった点でも目安にすべき指標と言えます。

基準地価とは

基準地価は、実は非常に公示地価に近いものです。
とはいえ、正確には公示地価よりも調査条件が違うため、多少は価格に違いがありますが、公示地価を全国の土地価格の土台とするなら、それを補完するのが基準地価といった役目で考えると良いかもしれません。

基準地価の概要

公表日:毎年9月頃
基準日:7月1日時点
調査地点数:22000地点
決定機関:都道府県
目的:基本的に公示価格と目的は同じ。

公示価格とその性質はかなり似ていますが、公示価格が全国の土地価格の目安を見るものだとするなら、基準地価は都道府県という地域で行われる更に詳しい土地の価格といった考え方で差し支えないでしょう。

人によっては「公示地価は公共機関が使用するもの。基準地価は不動産業者が使用するもの」というように、あえて別の定義付けをされている方もいらっしゃいますが、それほど似たものであるということなのです。

路線価とは

さて、公示価格と基準地価についてはご理解いただけましたでしょうか。
続いては、一度は耳にされたこともあるであろう「路線価」についてです。

上記までの2つの土地の価格は、一つの住所を指定してピンポイントに㎡単価を公表しますので、一般の方がパッと見ても比較的に理解しやすいものですが、路線価については少々算出方式が複雑であり、地点数も多いため、一般の方が使用する事はあまりありません。

路線価の概要

公表日:毎年7~8月頃
基準日:1月1日時点
調査地点数:380000地点
決定機関:国税庁
目的:相続税や贈与税の算出の基準として使用される。

先ほども申し上げましたが、公示地価等は特定の敷地に対して価格付けを行いますが、路線価はその名のとおり「一定の距離における路線に対しての価格」です。

路線と聞くと鉄道などの路線をイメージされるかと思いますが、ここで言う路線とは「出発地点から目的地点を結んだ線」の事を指しており、例えるなら、自宅前の道の突き当りから反対の突き当りまでの線に接する土地を路線価として㎡単位で決めるものです。
もっと一般的な話し言葉で言うなら「この道のここからここまでに接している土地は、1㎡100万円ね」というような価格です。

言葉では少々イメージしにくい部分もありますので、実際の路線図を見る事ができる以下をご参照いただくとよりハッキリと理解できますので、ご自宅の近辺を見てみると面白いかもしれません。

参考:国税庁「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」

尚、路線価というのは公示地価などと違い、実勢価格や公示地価などを総合的に見た時の8割程度の評価として決められます。

固定資産税評価額とは

こちらは、実際に不動産をお持ちでないと聞き慣れない言葉かもしれません。

固定資産税とは、土地の所有者に対して1月1日時点でのその土地の評価額を元に課税されるものですが、その税額を決める際に使用されるのが、固定資産税評価額です。

固定資産税評価額という名前ですので、固定資産税を決める時だけに使用されるものであると思われがちですが、実は不動産取得税や相続税の税額算出にも使用されます。

関連記事:固定資産税・都市計画税とは?わかりやすく解説|不動産経営に役立つ税金のお話

固定資産税評価額の概要

公表日:毎年7~8月頃
基準日:1月1日(3年毎)
調査地点数:400000地点
決定機関:市町村(東京都のみ都)
目的:主に固定資産税や不動産取得税の算出の為に使用される

上記のご説明をお読みになられて「相続税は路線価で算出するのでは?」と思われたかもしれませんが、実は相続税を決める時の土地の評価の算出には、「路線価方式」と「倍率方式」で方法が違う場合があります。

通常どおり路線価から土地の評価を確認できればそのまま相続税額の算出に使用できますが、実は路線価が定められていない地域があり、そういった場合は固定資産税評価額に対して一定の倍率を乗じて相続税額を算出する事となっているのです。

参考:国税庁「土地家屋の評価」

また、固定資産税評価額もまた路線価と同様に、公示地価よりも評価額は低く設定されますが、固定資産税評価額の場合は公示地価の7割程度となっていますが、インターネットで簡単に見られるものではなく、各役所の担当課にある固定資産台帳を確認する必要がありますが、誰がどこの土地でも調べられるものではなく、その土地の関係者のみとなっています。
詳しくはその土地のある市役所にて確認してみましょう。

土地価格まとめ

テレビや新聞の報道で、「○○庁により土地の価格が発表されました」というフレーズを目にしたり、耳にしたりという経験があっても、実は上記までのような違いについて理解されている方はあまり多くないかもしれません。
日本の土地価格の目安を公式に決めているのが公示価格なのであれば、それを元に不動産取引価格の目安、税金の算出の為の目安として、各機関でそれぞれ土地の価格が決められていきます。

もし今後、土地取引を行う機会があったり、自身のお持ちの土地が値上がりしたのが値下がりしたのかを調べたいときなどは、上記にご紹介させていただいているリンクから、自宅やその周辺の土地価格を見てみると大変面白いものですので、一度ご覧になられてみてはいかがでしょうか。

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