老朽化マンションの行く末の疑問。老朽化マンションってどうなるの?

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戸建てと違って新築の分譲マンションというのは、最新の設備やセキュリティ、今までに見たことないようなキレイな室内というハイクオリティな住居を演出してくれますから、誰しもその素晴らしさを見れば当然欲しくなってしまいますよね。

ただ、輝く分譲マンションも今は昔。
10年、20年、30年と、自分の子供が巣立っていく頃には老朽化は進み、修繕も必要になりますし、「果たしてこのマンションはいつまで住めるだろうか…」なんて不安が脳裏をよぎるようになります。

確かに、新築分譲マンションの広告はよく目にしますし、建築から購入、入居という過程について様々なところで話題になりますが、老朽化したマンションのその後について語る人はあまりいません。
はたして、老朽化したマンションはいつまで住み続けられるのでしょうか。
また、住むには辛くなるほど老朽化したら、入居者はどうしたら良いのでしょうか。

気になる老朽化マンションのニュースにヒントあり?

もしかすると、こんな話を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

「マンションが老朽化しても建て替える時に階数と戸数を増やすから、その分を売った建築会社は儲かる。だから、現在の住人は建て替え後のタダで新築に住めるらしいよ」

この話だけ聞くと、「確かに!」と閃きのような感覚になるかもしれませんが、実際にそのような美味しい話になるのでしょうか。
実は、今回こんなニュースを目にしたため、本記事の執筆に取り掛かる事にしたのですが、もしかしたら、建て替え費用はタダになるというのは夢物語なのかもしれません。

四谷コーポラスが建て替え決定

旭化成不動産レジデンス 築60年のマンション建て替え
参考:SankeiBiz「旭化成不動産レジデンス 築60年のマンション建て替え 29カ所目」

ニュースの内容を確認すると、日本初の民間による割賦払い可能な分譲マンションである「四谷コーポラス」が、築60年という長い役目を終えて、ついに建て替えを行う事になったという内容です。

コンクリートの劣化や排水管からの水漏れなど、著しい老朽化が判明したため今回の建て替えが決定したわけですが、販売された当初は珍しかった洋式トイレだけでなく、今でも少々珍しいメゾネットタイプであるということで、社長、大学教授、弁護士といった裕福な人たちが購入を決めるような、一般の人には手の届かない代物だったようです。

しかしながら気になるのは、報道内容にある以下のような内容です。

「区分所有者の4/5の賛成が必要となる」
「経済的な費用負担が必要になる」
「高齢化により賛成が得られない」

四谷コーポラスの建て替えが決定するまでには話し合いから10年経過しているという話もあり、難儀な道を辿ってきたのだろうという事が想像できますが、建て替えを行う事となったデベロッパーの様子からすると、かなり平和的に建て替えが決定したようにも見受けられます。

旭化成不動産レジデンスの発表から見る建て替え決定までの様子

四谷コーポラスという当時の高級マンションも建て替えなければいけない時期が到達したわけですが、建て替えが決まるまでの道のりは長く、話し合いが始まってから立て替え決定までに10年もかかったとのこと。

今回、建て替えに着手する事となったのは「旭化成不動産レジデンス株式会社」ですが、同社サイトに以下のようなプレスリリースを見る事ができます。

「1956年竣工・築61年、日本での民間分譲マンション第1号「四谷コーポラス」建替えについて」
~民間分譲マンションとして初めての管理運営や割賦販売の歴史も~
~区分所有者の9割が再建マンションを再取得予定~
 
日本初の民間分譲マンションとされる「四谷コーポラス(新宿区)」では、管理組合による建替え決議が本年3月25日に成立、5月に全員合意となり、9月に解体工事に着手することとなりましたのでお知らせします。
(中略)
当該建物の再生計画については、長きにわたるしっかりとした管理組合活動のもと、建替え・大規模修繕等の検討会が2006年にスタートしました。その後東日本大震災をきっかけに耐震性能への不安が顕著化し、建物の高経年化に伴う給排水管の老朽化などの理由から建替えを中心に検討することとなり、決議が成立しました。
今回の建替えの特徴は、敷地規模の限られた小規模マンションの建替えであり、床面積が大きく増えるケースでないにも関わらず、至便な立地の暮らし勝手の良さや住まいへの愛着から、区分所有者の大半が再建後のマンションを再取得することを前提に計画されることです。そのため、従後の建物計画では、住宅メーカーが創るマンションという強みを活かし、再取得住戸については権利者それぞれの想いや要望に丁寧に応えるオーダーメイドの住戸プランニングを予定しています。
 今回の事業では、日本のマンションの黎明期の記念碑的な建物の建替えに携わることとなりますが、「四谷コーポラス」の歴史や思い出を活かしたマンションを再建することで、所有者・居住者の皆さんに再び長く愛されるものとなるよう努めてまいります。
 
引用:旭化成株式会社「四谷コーポラス」建替えについて」

単なる建て替えではなく、現在の入居者の心情、建物や地域への愛着と利便、そして現在の分譲マンションの先駆けとなったという歴史的な価値から、区分所有者の意見や思いに応えつつ建て替えていくという、何とも温かみを感じる建て替えとなるようです。

四谷コーポラスのニュースに関する疑問

さて、長い期間を経て建て替えられる事になった四谷コーポラスですが、どのようなことが話し合われ、費用はどうなったのかが気になるところです。

ここまでをお読みいただいて出てくる疑問は恐らく以下のような事ではないでしょうか。

・話し合いは誰を中心として行われるのか。
・弁護士やデベロッパーなど、仲介人は必要なのか。
・建て替えと法的な問題はどのように解決していくのか。
・そもそもどのような話し合いが行われるのか。
・建て替え費用は誰が負担するのか。
・建て替える間、現住人の住まいはどうなるのか。

他にも疑問はあるかもしれませんが、まずは一般的に疑問として投げかけられるものを列挙致しました。

今回はまずシリーズ1弾として、まずは四谷コーポラスの建て替えニュースのご紹介と、そこから湧いてくる老朽化マンションの行く末の疑問を提起させていただきました。

次回からは上記の疑問を四谷コーポラスの件と照らし合わせながら解説をさせていただきたいと思います。

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