2018.01.16

マンションの「なぜ」。区分所有法とは?

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これまでに、自分の住まいとして、若しくは収益用として分譲マンションの購入や検討をされたことのある方ならご存じかもしれませんが、マンションの一室を購入する際に「区分所有」という言葉が頻繁に出てきます。
あまりにも頻繁に出てくるので、漢字から何となく「あぁ、総面積のうちの一部を所有する事なんだな」といった程度に把握されている方も多いのではないでしょうか。

もちろん、その認識で間違いはないのですが、区分所有というものにも様々なルールやメリットデメリットがありますので、もしこれから賃貸目的にマンションの購入を検討されているのであれば、是非覚えておきたいこともあります。

今回はそんな区分所有について解説させていただきたいと思います。
基礎の基礎からご説明させていただきますが、賃貸経営における区分所有の気を付けたいポイントまで解説させていただきますので「今さら?」なんて思わず、おさらいの意味も兼ねてお読みいただければと思います。

マンションの事をなぜ「区分所有」と呼ぶの?

冒頭から区分所有という言葉を使用しましたが、マンションの別名を区分所有というわけではありません。
「区分所有買ったよ!」と言う人がいないように、区分所有とはその建物の一部分を所有する事を言います。

そもそも区分所有とは、区分所有法によって以下のような定義がなされています。

(建物の区分所有)
第1条
一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものがあるときは、その各部分は、この法律の定めるところにより、それぞれ所有権の目的とすることができる。
 
(定義)
第2条
この法律において「区分所有権」とは、前条に規定する建物の部分を目的とする所有権をいう。
2 この法律において「区分所有者」とは、区分所有権を有する者をいう。
3 この法律において「専有部分」とは、区分所有権の目的たる建物の部分をいう。
 
引用:e-Gov「建物の区分所有等に関する法律」

言い換えるのであれば以下のようになります。

「区分所有とは、1棟の建物の中にある住居、店舗、事務所、倉庫などとして使用できる専有部分に対して、所有権を持つ事」

尚、上記法令にあるように、仮に専有部分があったとしても、しっかり壁などで仕切られた独立した空間で無ければ区分所有とは言えません。

こんなお話も今さらなのかもしれませんが、このように法令として区分所有という意味を確認すると、専有部分に所有権を持つ事が目的であるということが理解でき、何となくマンションの一室を買うという漠然とした認識がハッキリしたものになってきますね。

区分所有法の主な法令その1「共有部分」

区分所有について簡単にご説明させていただきましたが、「マンションを買う」という事に対して、区分所有の意味だけ理解していたのでは、心許ないところ。

区分所有を持つということは、専有部分が独立していたとしても、同じ建物の中で不特定多数の人たちと共同生活を送っているようなものです。

つまり、専有部分だけを気にしていれば良いという結論にはならず、その建物のあらゆる場所や設備を共有するという事や、その共有する部分についてどのような権利があるのか理解しておく必要があります。

では、区分所有という名のマンションを買う行為について、他にどのようなルールを気にしておくべきでしょうか。
まず、主なところでは以下のような事は最低限覚えておく必要があるでしょう。

第2条
4 この法律において「共用部分」とは、専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない建物の附属物及び第四条第二項の規定により共用部分とされた附属の建物をいう。
 
第11条
共用部分は、区分所有者全員の共有に属する。ただし、一部共用部分は、これを共用すべき区分所有者の共有に属する。
 
引用:e-Gov「建物の区分所有等に関する法律」

「専有部分に属しない建物の附属物」とは、マンション内にあるエレベーターや管理室、ゴミ集積所など、専有部分とは言えない部分の事を指します。

つまり、玄関を出てすぐにある廊下も共有部分という事になります。

また、第11条の但書きの部分の意味ですが、例えば、マンションの1階に住居部分とは別になった店舗があったとします。
そういった場合の多くに、マンションの住人が通常は通ることのない店舗専用の廊下があったりしますが、そのような部分を「一部共有部分」と言っているのです。

このように、法令とは常に分かりづらく書いてあるものですが、意味を紐解いてみると、実は重要なことが書いてあったりします。

区分所有法の主な法令その2「共用部分の持分」

さて、先ほど、共有部分にどのような権利があるのか把握する必要があると申し上げましたが、人によっては「みんなの物なんだから、権利なんて主張しないで仲良く使えばいいじゃない」なんて感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に法令でしっかりルールが決められていますので、理想はともあれ、確認してみましょう。

第14条
各共有者の持分は、その有する専有部分の床面積の割合による。
2 前項の場合において、一部共用部分で床面積を有するものがあるときは、その一部共用部分の床面積は、これを共用すべき各区分所有者の専有部分の床面積の割合により配分して、それぞれその区分所有者の専有部分の床面積に算入するものとする。
3 前二項の床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積による。
4 前三項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。
 
引用:e-Gov「共用部分の持分の割合」

共有部分の持ち分については耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、もし延べ床80㎡、共有部分20㎡という建物を、Aさん10㎡、Bさん20㎡、Cさん50㎡という専有面積で所有していたとしたら、共有部分20㎡の持ち分は、Aさん2.5㎡(10㎡/80㎡=12.5%)、Bさん5㎡(20㎡/80㎡=25%)、Cさん12.5㎡(50㎡/80㎡=62.5%)という事になります。

もちろん、こんなマンションはありえませんが、持ち分と言うのは床面積の割合に応じて配分されるという事が決められています。

尚、「水平投影面積」というのは、もし専有部分に高さの違う部分があったとしても、その高さ分は面積として考えず、専有部分の全てを水平に見た時の面積の事を指します。

また、ここで言う専有面積は、基本的に壁から内側の事を指してはいるものの、第14条4項の規定により、規約などで別途、別のルールを定める事も可能ですとも言っています。

区分所有法が作られる前までは「床面積の割合で配分」という考え方が無く、驚くことに、その部屋の市場価値、つまり不動産価格によって割合を決めていたそうです。

これでは、不正に不動産価格を吊り上げられてしまっては配分割合が滅茶苦茶になってしまいますが、今は区分所有法によってしっかり持ち分も決められています。

こういった法令があるからこそ、先に申し上げた「みんなで仲良く使う」という何のしがらみもない共有部分の使用が可能になるのです。

区分所有法のまとめ

日頃から当たり前のように目にしている分譲マンションですが、法的な視点から見てみると、「マンション買ったよ!」の一言の中には様々な法令に則って所有権の取得を行っているんだなという事が分かります。
以前に、老朽化マンションの解説をさせていただいておりますが、区分所有とは複数人で1棟の建物を共同で所有して管理していくもので、独りよがりな理屈は通用しません。

次回はそんな、区分所有マンションの管理に関するお話をさせていただきたいと思います。

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